身延線・モハ62系電車製作記録

第三回競作のお題となりました。
私がこの電車の存在を知ったのは、確か雑誌「とれいん」の2号に記事がでていたのを読んだのが初めてであったと思います。
特に記事で車体スソの形状を京都のN電のようであると記述されていたのが印象に残っています。
ちょっと気になるヘンな電車でしたが、結局廃車になるまで実車は一度も見に行きませんでした。やはり関西からは飯田線のほうが身延線より近かかったことも理由でしたが、一番大きな理由は身延線のモハが800番台であったため原型から形状をくずしていることが気に入らなかったのだと思います。

さて、モハ62・クハ66は車体はユニットサッシの113・115系電車とほぼ同じですが、下回りは72系というのが特徴です。
今回製作にあたり対象を以下の第三編成に決定しました。

編成 クハ66 モハ62 モハ62 クハ66
#1 300
(TR48)
500
(DT17)
501
(DT17)
001
(DT13)
#2 301
(TR48)
000
(DT13)
001
(DT13)
000
(DT13)
#3 303
(TR48)
503
(DT17)
502
(DT17)
002
(DT13)

やはり台車の種類が多い#1か#3の編成が魅力的です。しかしクハ6600xのうちホロが付いていたのはどうも000だけのようです。ホロ付きは惹かれます。
悩んだ結果、うちではプロトタイプを#3の編成に決定しました。

 モハ62系電車製作記録(2)
 モハ62系電車製作記録(3)
 モハ62系電車製作記録(4)
 モハ62系電車製作記録(5)
 モハ62系電車製作記録(6)
 モハ62系電車製作記録(7)
 モハ62系電車製作記録(8)
 モハ62系電車製作記録(9)
 モハ62系電車製作記録(A)

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1.キット利用にあたり・・・・・
今回の競作はペーパー/真鍮キットでも自作でもなんでもありということにしてもらったので、うちは真鍮キットで参加することにしてしまいました。
素材は以下のものを使います。
・KS113系1000番台ユニット窓冷改車(クハ111×2、モハ112、モハ113)

62系をキットベースで作成するなら115系や113系のユニットサッシの普通のタイプを入手すればよいのですが、たまたまヤフオクで以前落札したものがあるのでこれを利用します。
本当は113系の知識がイマイチなくて、早まって落札してしまったのがホントなんですが・・・

クハ111の1000台はご承知のとおりスカ線・地下線乗り入れ用のクハで、一般のクハ111とは助士席側後ろの客用窓配置が異なります。
1000台は運転士席側と同じ723mmの戸袋窓ですが、クハ66をはじめ一般のクハ111は522mmのユニットサッシと419mmの戸袋窓になります。
キットのクハは窓配置が異なるため、そのままでは使用できません。切り継ぎするにはスソ絞りの側板であるためスソカーブを揃えるのが難しそうです。
そこでなんと、またまたヤフオクでKSのサハ111をGETしました。もったいないのですが、これから側板の一部を切り取ることにしました。
-->クハ改造案

次に最大の特徴であるN電のようなスソの表現は以下のように帯板で表現するしかないと考えました。
-->スソ表現案

また東海型のスペシアリストであり、今回競作幹事の西湘車輌さんから以下の指摘を受けています。
6/18
写真はKSのクハ111の正面プレスパーツです。これには誤りがあります。
@貫通扉の下部がスソ絞りになっていますが、これはクハ153・401・421の形状です。クハ111や115、165などにおいては貫通扉は平板なのです。
A貫通扉窓と正面窓の高さはは同じになるようにプレスされていますが、本当は貫通扉窓が一段低い(Hゴム幅くらい)です。
この二点についてはクハ66でも言えることですので、正確に正面を表現するにはかなりの改造を要すことになります。
ちなみにクハ153や401の低窓車は貫通扉窓と正面窓の高さが揃っています。

まだ着工していませんが、心して取り掛かる必要があります。


2.ようやく着工しました、西湘車輌さん!
正面をどうするのかは、さんざん前述したとおりです。
これはもう改造するしかないので着手しました。

改造にそなえ方向幕のハコ部分だけでも組み、強度向上に寄与させようと思いました。


貫通扉部分をイトノコで抜いてしまいました。
写真ではわかりにくいかもしれませんが貫通扉開口部分の下部については開口幅を拡げて、そこにピッタリはまる0.8mmのコの字型の板を入れています。
つまり貫通扉下部部分の平板化対応しました。


なんだ、もとにもどっただけかっ、と見えますがちがいます。
自作の貫通扉を裏から貼り付けました。扉は平板なのです!
貫通扉の下辺の両すみはRになっており、ついでに車体とのスキマも表現してみました。(ホントは工作精度の誤差)
なおホロ枠は自作で旧国タイプを付けました。左右で形状がちがうのですがわかりますでしょうか。
キットが地下線乗り入れタイプのクハ111−1000台でしたのでホーンの穴も埋めました。

2006/10/8
今回改造で表現した部分の拡大です。
ホロわくと車体正面がスソ絞りになっているため薄い三角形がホロ枠台のように見えますでしょうか?
西湘さん、東海フェイスは大変ですねー。


正面だけディテール工作までしてしまいました。
左がホロワク付き・ジャンパケーブル栓付きの66303です。
右は66002ですのでホロ取り付け台のみです。方向幕の前に見えるのはホロ設置時に使用するホロひっかけ金具です。
ホーンはキットのものは暖地用でしたのでエコー#1622の寒冷地用ホーンを使用します。

一応これで正面アセンブリー作業はおわりです。

正面の作業はけっこう手間がかかりましたが2コだけなので精神的にはラクです。
車体をハコにする前に客用ドアに重要なディテール表現があるのでしておこうと思いました。
2006/10/8
4両なのでドアは24コあります。
両開きなので半自動ドアとっては48コです・・・・・・・・・。


がんばって48コをハンダ付けしました。
こんなパーツなければたぶんこんな工作しなかったと思います。
しかし付けるといいですね〜。
さてこのドアパーツはスソ部分がプレスで折り返されておりクツズリを表現しています。


車体に仮止めしてみると、なんとドア窓下辺と戸袋窓下辺の高さがちがいます。
ドア窓の位置が少し高いようです。
このままだと側面の印象が異なりますので修正するしかないです。


残念ですがプレス返しのクツズリをすべて削りおとしました。
1300mmのクツズリ付けなくても済むと思っていたのですが・・・・・

06/10/15
ドアを貼り付けて、これからクハ111−1000代からクハ66化改造です。

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