身延線・モハ62系電車製作記録(4)

5.ディテール作業

非冷房化改造をします。
改造といっても、キットの屋根の穴を裏打ちしてハンダで埋めるだけです。
もともと113系のキットでしたので車体中央に集中型のAU75冷房ユニットが設置できるようになっております。
したがってベンチレーターの位置もモハ62系と少し違いますので、クーラーユニット設置用の穴などを埋めて所定の位置にベンチレーター穴をあけました。
ここでAU75が4コあまるのは問題ないのですが、押し込みタイプのベンチレーターがもとクハ111で1コ増、もとモハ112で1コ増、もとモハ113では±0コとなります。
つまり113系4連から62系4連にするとベンチレーターが3コ追加で必要になります。
ここで犠牲になったサハ111のパーツが役に立つことになりました。

写真は穴埋めが終わり、アマトイも全部貼り付けたところです。

妻板のタテトイ

FUJIの軽量客車用アマトイパーツを改造することにしました。
12本重ねてハンダ付けし、アマトイ上部の流し口部分を新性能電車風に削りだしました。


アマトイ裏側に0.3mm線をつけて足のつもりです。
これで少し車体から浮かせて見えるようにしてみます。


少しピンボケ写真で浮いているのかどうかわかりませんね。
実際現物を見てもあまり効果がありませんでした。

今回の工作と関係ないですがモハのルーバー部分です。
'06.06.10
ドア下のクツヅリもつけました。
これが大変な作業になりました。
一度仕上げた車体スソがこのハンダ付けで崩れるため復旧させるのにずいぶん手間がかかってしまいました。

・モハ62パンタ周り

パンタさん板などと称していますが、正式には単に「屋根踏段」というようです。
屋根踏段VC135089の図面を参考に0.4mm真鍮板と足を0.8mm真鍮帯板で作成することにしました。
足は、これまた正式名称は「踏段受金」といいまして、模型パーツだと足の部分だけ帯状に踏段から突出し直角に折ってあります。
形状としては一般的な模型パーツのほうが実物に近いのですが、自作するのは困難であるため、上の写真のようにスノコ状ゲタの歯としました。

少しピンボケですが、切り離して整形したところです。
帯板の断面だけ見えればよいのですが、裏返すとゲタの歯です。
07.06.24
「踏段」を屋根に直接ハンダ付けしました。固定してから、妙に「踏段」が目立つような気がしています。
屋根上配管を固定金具の穴と妻板に手かけの穴もあけました。
パンタ母線は妻面では貫通扉側に一旦寄せて設置し、空気作用管はタテトイのすぐ内側に沿そわせているはずであると想像しました。
要するにモハ114と同じです。
モハはパンタ側にディテールが集中しているもので、パンタ固定穴も含めて1輌50コ以上のドリル作業でした。。。
パンタ台は形がよいのでエンドウのロスト製を使用することにしました。


屋根の配管固定に、最近いさみやで見かけたパーツを使うことにしました。
「筑波車輌工業」とはあまり見かけないブランドです。
少々お高いのですがなかなかカッコがよいです。
特に母線止めは気にってしまいました。
07.07.01
ロストワックスのハンダ付けに手間取り、フラックス跡だらけで少し汚いです。
写真ではわかりにくいですが、取り付けますとなかなかよいです。
母線がパンタの付近で跳ね上がっているのは、0.5mmパイプの母線がパンタ横で少し下向きに曲がり、その先から0.3mm線を出してパンタに直結される母線ケーブルを表現しています。後でパンタの高さにあわせて切断します。

07.07.08 ねちい?
ようやくパンタ周り作業終わりました。
避雷器の設置位置が車体中心線上なのかとずいぶん悩んだのですが、中心線上ということで落ち着きました。
避雷器の配管留めはいさみやの割りピン利用です。
高圧母線が妻板で貫通扉寄りに曲がっています。これも想像ですが、個人的にこのほうが好きなので曲げてみました。
最終的にパンタ周り・妻板の穴あけは62コ/輌なのでした。パンタ鉤ハズシも省略してもこの程度です。
戦前型国電クモハでも、これと同しくらいの穴あけ作業をしているはずですが、作業が正面のディテールアップに直接つながるので気分的に嬉しく作業しているのでしょうか。
中間モハだと思うと、いまいち気分がのらずダラダラと3週間くらい作業にかかってしまいました。

エコーモデルNo1674 サボ受・票差しセット(電車用・新)です。

今となっては珍しいパーツでないような気がしますが、よいパーツです。自分では作れません。
とても精密で丁寧な解説書もついて500円です。
サボや票が入っていない車輌が多いので、個人的には受けや差しの枠だけのパーツだけでもよいのですが・・・

さて、これらを車体に貼り付けたと、HPにUPするほど変哲もない作業なのですが、これには集中力が要ります。
普通の作業なのですが疲れました。

モハ62の冷却ダクト吸気口はKSのパーツです。
側面サボ受けは写真のような配置になっております。
PS13を仮に組み付けてみたのですが800番台低屋根改造した意味がほとんどないくらい高い位置になりました。
パンタ台が高すぎるようなので調整が必要なようです。
'07.07.16
クハ66です。
こちらの側面サボ受けは写真のようにクハ111と同じです。
クハ66のサボ受け設置場所はモハ62とほぼ同じなのですが、私がプロトタイプとした第三編成のクハ66002と303はなぜか配置が第一・第二編成のクハと異なっていました。
これはもともとKSのクハ111のキットなのですがベンチレータ取り付け位置がオリジナルの位置がほとんど使えませんでしたので穴埋めしています。
前頭部から2コ目と連結面から2コ目の4コの穴はクハ66のそれと合致すると思っていました。
ひょっとしたらアタマの2コの穴はクハ111としてはエラーかもしれないです。

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